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久々にパソコンを組んでみた(そしてドはまりしまくった・・・)

”お一人様用”ファイル共有サーバ兼ダイナミックDNSの更新用兼受信専用メールサーバ兼・・・とにかくその他諸々あって24時間365日電源を入れっぱなしにしていた我が家のデスクトップPC(自作)が、昨年暮れに急にダウンしてしまった。まぁ、ブラック企業もホワイトに見えるぐらいの「24時間働けますか?」を数年強いた結果なので、よく頑張ったと言えば頑張ったのだが、かなり焦った。当時は転職活動真っ最中だったのだが、履歴書や職務経歴書のデータがこのPCに保管してあり、バックアップ先のNASも不調でバックアップが取れていなくて(←ヲイ)冗談抜きで「ヤバい」を数百回唱えるほど焦った。とりあえず、しつこく電源を入れたら何とかPCが起動してきたので、速攻で転職関連データのバックアップを取ったことは言うまでもない。

 

閑話休題

 

前振りがながくなったが、そんなこんなでPCの取り替えが必要となったのだが、何かと忙しくて入れ替えに取りかかるまでに実に4ヶ月近くかかってしまったが、念願叶って転職先も決まり、有休消化に入ったタイミングでの作業となったと。

 

閑話休題(と書いて「それはさておき」と読むらしい)

 

このPCは連続稼働こそさせているものの、用途的にはそんなにハイスペックである必要もないので、予算控えめでそこそこのスペックのパーツを調達。

構成はこんな感じ。

あと、ねじとか細々した部品を加えて6万円ちょっと。ケースは今のPCのを流用。ちなみにケースは前面パネルに今は無き「フロッピーディスク」用の穴が空いている、相当年季の入った代物(記憶が正しければ、20年前後は使い続けているはず)だが、今時のマザーボードでも問題なく取り付けられる。パソコン関連の規格は数年で変わることも少なくない(しかも互換性がない場合も結構ある)のだが、ことマザーボードの規格(フォームファクタ)に関しては20年以上前から変わっていないのが凄いというかありがたい。話が逸れたが今回はメモリとHDD(データ保管用)の容量重視の構成なので、ケース以外はほぼ「全とっかえ」だと思えば値段的にはまあこんなものかと。入れ替え前のPCは、メモリ5GBでWin10+VMWare上でWin2008Serverを稼働させ、データ用のHDDも500GBだったので、これでもスペック的には十分と言える。

 

で、組み立て。

パソコンの組み立て自体は慣れているし、構成がシンプルなこともあって至って順調に進み、鼻歌交じりで1時間ちょっとで終了。だが、ここからがドはまりの始まりになろうとは、その時は想像だにしていなかった。ということで、ここからは今回はまった内容のオンパレードで。

 

【トラブルその1:電源入れても何も表示されないんですけど・・・】

いや、そのまんまです。電源を入れても画面上には何も表示されず、虚しくファンが回り続けるだけ。一応、マザーボードはピカピカ光っているのだが(何で最近のマザーボードはどうでもいいところがあんなに光るのかね?)。

マザーボードをよく見ると、メモリの近くにある「Mem_LED」というLEDが点灯したままになっていた。マニュアルによると、このマザーボードでは適合性が低いメモリを装着するとメモリを適合させる調整を行ってくれる機能があり、調整中はこのLEDが点灯するとのことなのだが、一晩放置してもLEDが消える気配がない。で、メモリを装着するスロットを変えてみたりしても症状は変わらない。メモリを取り外して電源を入れると、明らかにエラーと分かるビープ音が出たのでマザーボード自体は正常に機能しているみたい・・・となると問題はメモリか?と思いながらも代わりのメモリが手元にないので、パーツを買ったショップに持ち込んで見てもらうことに。

ショップでメモリを借りて装着してみたところ、正常にシステムが起動した。で、手持ちのメモリをショップのパソコンに装着してみたら、こちらも正常にメモリが認識された。ということは・・・自作パソコンの鬼門とも言える「相性」ということになる。

「あー、こりゃメモリ買い換えかな、結構出費が痛いな、こんなことならショップの交換保証を付けとけばよかったな」などと考えていたのだが、ふと思いついたことがあったので店員さんに聞いてみた「これってBIOSをバージョンアップしたら解消したりしないですかね?」と。というのも、パーツを買った時に対応してくれた店員さんが「多分大丈夫だとは思いますけど、何か問題があったらBIOSを上げて下さいね」と言っていたのが気になっていたからで、元々OSのセットアップ前にBIOSのバージョンアップをするつもりでダウンロードしたBIOSを入れたUSBメモリは手元に持っていた。そこで再びショップのメモリとモニタ、キーボードを借りてBIOSをバージョンアップしたところ・・・事象が解消した!

今回はたまたま近場のショップでパーツを買ったので持ち込みで問題を解決できたが、通販で買ってたらアウトだったな・・・と思いつつ、ともあれ余計な出費が抑えられてよかった。

 

【トラブルその2:あれ、OSのビルドが古い・・・?】

そんなこんなで無事システムも起動したので、前もって準備しておいたWin10のインストールメディアからOSをインストール。インストール自体はスムーズに進んだのだが・・・インストール後の画面が何かおかしい。サインイン画面を見た時に違和感があったのだが、スタートメニューを見て確信に変わった。あれ?何かバージョンが古い?

で、「winver」でバージョンを見ると、何と「1511」と表示されている。作成したメディアは「1909」のはずなのに・・・何で???

 

【トラブルその3:怪奇?固定IPにするとインターネットに接続できなくなる】

OSセットアップ直後は無線LANルータから拾ったIPアドレスになっていて普通にインターネットに接続できていたのだが、IPアドレスを固定(前のPCで使っていたアドレス)に変更した途端にインターネットに接続できなくなってしまった。しかも、同一ネット内の他の機器への通信はできるのに、デフォルトゲートウェイであるFortiGateにだけ通信できない。その時点でARP関連のトラブルかな?とは思っていたが、前のPCが起動しなくなってから相当な時間が経過しているし、ARPキャッシュが残っているはずはないだろうと思って別のPCからFortiGateのARPテーブルを覗いてみると・・・明らかに今のPCのMACアドレス違うMACアドレスARPテーブルに登録されていた。FortiGateのARPキャッシュから該当のエントリを削除することで正常に通信ができるようになった。

と、ここで話が終わればめでたしめでたしなのだが、ARPに関しては実はここにもう一つの落とし穴があったことに気づくのはもう少し先のことだった・・・

 

【トラブルその4:デジタルライセンス、認証できません!(想定はしていたけど)】

もともと前のPCは、Windows7から無償アップグレードでWindows10にアップグレードしたものなのだが、無償アップグレードしたPCのマザーボードを交換した場合のライセンス認証については、ネットで調べても諸説ある。曰く、

  • 事前にMicrosoftアカウントにライセンスを紐付けておけば、新しいPCでもライセンスは引き継がれる
  • 認証に失敗しても、最悪MSのサポートに電話すれば認証してもらえる
  • バージョンアップ前のOSのプロダクトキーがあれば認証は通る

あたりだろうか。

いつかマザーボードを交換することは想像していたので、一応前のPCでMicrosoftアカウントに紐付いたデジタルライセンスを登録しておいたのだが、残念ながら新しいPCでMicrosoftアカウントにサインインして登録されたPCを指定しても認証はできなかった。前にMSに電話で事情(Win7からアップグレードしたPCだが、故障したのでマザーボードを入れ替える必要がある。MSアカウントにはライセンスが紐付いている。Win7のプロダクトキーはもう手元にないかもしれない)を話して確認したら「ライセンス認証できます」って回答だったのに・・・。で、MSのサポートに電話してみると、営業時間外とのこと。17時ちょっと前ぐらいだったと思うが、コロナの影響で営業時間を短縮しているのだろうか・・・

まあライセンス認証は翌日対応でもいいか、とは思ったのだが、幸い、以前使っていたWindows7のパッケージが見つかったのでプロダクトキーを入れてみると、すんなりと認証が通った。なので「MSサポートに電話をすれば認証してもらえる」かどうかは分からずじまいだが、少なくともバージョンアップ前のOSのプロダクトキーを入力すれば認証が通ることは分かった。

 

【トラブルその4:え?Wake On LANってデフォルトで有効じゃないの?】

これは単純に自分のミス(というか確認不足)なのだが、このマザーボードではデフォルトではWake On LAN(WOL)が「無効」になっていた。セットアップの際にOSをシャットダウンした後もLANポートのLEDがパカパカ点滅していたので、てっきりWOLは有効だと思っていたのだが。

 

【トラブルその5:LANではできるのにVPNだとできないWOL

BIOSの設定を変更してWOLができるようになったので、早速テストしてみた。すると、Wi-Fiで接続した状態のスマホからはWOLができるのに、同じスマホVPN経由でWOLを行おうとするとウンともスンとも言わない。ちなみに同じスマホから、自宅にある別のPCに対してはVPN経由でWOLができるし、LTEVPNで接続したPCからもやはりWOLができないので、問題はVPN経由でのみWOLができないということになる。

あれ?そういえばVPN経由のWOLって、どうやって目的のホストを見つけるんだっけ、と考えてようやくARPに思い至り、FortiGateのARPキャッシュを見ると、このPCのエントリが登録されていなかった。で、静的にARPを登録しようとFortiGateの静的ARPテーブルを確認すると・・・前のPCのエントリがしっかりと登録されていたorz...。そりゃVPN経由でいくら頑張っても前のPCを探しに行くからWOLはできないわな。と言う訳で静的ARPテーブルを書き換えて無事解決。

実はVPN経由でのWOLについては、以前に自ら「Fortigateを設定してみた(その4・VPNでWOL!)」という記事でしっかりとやり方を書いていたのだが、完全に頭から抜けていたりする。てへぺろ

 

今回はパーツの相性問題(になるのかな?)とか、マザーボードを交換した時のWindowsのライセンス認証とか、初めて経験することがいくつかあったので、今まで数多くこなしてきたパソコンの組み立てに比べると結構苦労した。その甲斐あって、ようやく完成した新PCは今のところ快調に動作している。まあ「終わり良ければすべて良し」ということで。

 

おしまい。